山本正之コンサートの多くは、全席指定。だから、コンサート当日に早く行って良い席を取る必要はありませんが、チケット発売はちょっとした競争です。
　チケットの販売を代行しているチケットぴあの開店が午前10時。この開店からは秒単位でチケットが売れていきます。…とは言っても、喜ぶべきか悲しむべきか、ライヴに来る山本正之ファンの数はそう多くはないので、
「早朝から並んでいないとチケットが完売して、コンサートに行けない！」
ということはありません。でも、マニアなマサユキストとしては、どうせなら前の方の席で見たいもの。そう考えるのは当然、自分たちだけではなく、良い席はやっぱり秒単位で売れていくのです。

　ちなみに一般的に「良い」とされる席は、もちろん、中央の島（朝日生命ホールの座席は、大きく、左・中央・右の三つの島にわけられます）の最前列。その次は舞台に向かって左側の島で、その次が右側の島です。前後は前の方が良くて、後ろの方が良くない…こっちは普通ですね。
　向かって左側には「いくちゃん」こと藤原いくろう氏のキーボードが置かれるので、左側を「いくちゃんサイド」。右側には「亀ちゃん」こと亀山哲彦氏が座るので、「亀ちゃんサイド」と呼ばれたりもします。
　何で右側の方が「良い」席なのかって、そりゃあ亀ちゃんよりいくちゃんの方が人気があるから…というのは、半分くらいは冗談で、多分、正之先生の座る向きのためと思います。客席から向かってやや左側に譜面台を置いて、正之先生自身譜面台に正対して座るので、左の島の前の方は、正之先生から見た「正面」にあたるんです。
　まぁ少し後ろの方に行ってしまえば、あまり左右は関係なくなりますけどね。

　話がそれましたが、チケットが秒単位で売れていくとなると、やはり良い席を取るのは競争なんです。とはいえ、元々そう数の多くない正之ファン。直接の敵は正之ファンではなく、同じ日に発売される他のチケットを買いに来ている人たち。そして、ぴあの係員の手際です。
　一度、新宿に用事がある日に新宿のぴあでチケットを買おうとしたら、少年隊の出演するミュージカル（だと思う）のチケット発売日だったらしく、寝袋持参の熱心なファンの方までいらして、購入に至るまでに数十分かかってしまいました。
　また、ぼくの代わりにチケットを買ってくれた友人は、顔を見るなり
「モーニング娘。のチケットは、電話予約のみですよ。」
と言われたと、憤慨しながら語ってくれたりしました。（いや、しかしまぁ、モーニング娘。のファンに見えなくもない顔をしているんだ。彼は…）
　ぴあの係員さんの手際もかなり重要で、以前、郊外の少し大きめの駅のぴあでチケットを購入したときは、新人の中年女性が、先輩係員に指導を受けながら発券してくださって、やっぱり時間がかかってしまいました。

　そんな中でも、毎回のように１列目の真中をゲットする方々もいらっしゃいます。きっとどこか、あんまりお客が来ないんだけれども手際のいい係員のいる店をご存知に違いない。
　…とか思ってたんですが、あるライヴで正之先生が、その席の人に、
「チケットはどこで買ってるの？」
って質問してたんです。で、確かそのときの答えが、中部の方の地方都市。いや、偶然、チケットを買う係だった人がそっちに行っていたからだったらしいですけどね。うーん。良い席がゲットできても、あんまり遠くまで行くのはなぁ…。

　ちなみに、中央の最前列はスペシャルVIPシートで、本来の料金は100万円という設定です。残り995,000円は帰りに受付で支払うんですって。持ち合わせがないときは後日徴収。いやー。みなさん、お金持ちでいらっしゃる。

　全く関係ありませんが、タイトルの「チケットtoライヴ」は、TOKIOの「Ticket to Love」をもじりました。あ。別にTOKIOふぁんってわけでもないんですが、何となく思いついちゃったんで…。