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シリーズ連載
MASAと歩くニューヨーク2002ツアー 参加日記
ニューヨークこい物語
(2002年11月12日〜17日 東京・ニューヨーク)
ニューヨークこい物語No.05 ななしの一番長い日 その3

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 この日記は、ななしが「MASAと歩くニューヨーク2002ツアー」に参加した際の出来事、想い出を、ななしの視点で記したものです。どちらかとういうとななしの備忘録といった色が強く、ニューヨークツアーの詳細を知りたいとか、山本正之に関するより深い情報が知りたい、という方にはあまり適当でないものかもしれませんが、ご了承ください。
 なお日記は、当日ないしその翌日にメモ帳に手書きしたものをタイピングしなおしたものです。先を読むと情報が訂正されることもありますので、ご注意ください。


2002年11月13日(NewYork)
 正之先生と一緒にNYの街を歩く。まさにこれがこのツアーの趣旨だ。先生ご用達の「MANY'S」という楽器屋や、その向かいに並んでいる「Sam Ash」という楽器屋にも行った。途中の屋台でスプリングウォーターを買う正之先生。ぼくも喉が渇いた。幸い先刻「自分のために」買ったミネラルウォーターがある。キャップをひねった。
 ぶしゅあぁーーっ!! スパークリングにワイドなプレッシャー。ミネラルウォーター…もとい、スパークリングウォーターが飛び散った。
 再度訂正しよう。ぼくのNYでの初めての買い物は、間違えて買った怪しい(正之先生が、こんなブランド見たことないといっていた…)スパークリングウォーターだ。味の方は…ぼく好みではなかった…。

 それから五番街を歩いて、タイムズスクウェアを歩いて(途中で、ばっちりWWE Worldの場所もチェックした)、New York Public Libraryもみ手、セントパトリックの前で写真をとる。パトリック大聖堂は中にも入った。燃えるロウソクの匂いがたちこめる。さすが世界的宗教の大聖堂。雰囲気が厳かだ。信者でないぼくが物見遊山でこの聖堂に入ることを、ここの神はお許しになるのだろうか。…と思ったら、熱心に祈る人々に混じって、明らかに休憩(礼拝用にとてもたくさんの椅子があるので、歩きつかれたときに座って休むのにオススメ)のために座っている人や、うとうとしている人までいた。さすが神様は心が広い。
 暗い大聖堂の中の雰囲気は、とても写真には残せない。人の目とカメラの目の性能の違いだろうか。開放感のある高い天井に、ステンドグラス。そして外の喧騒とはうってかわった静けさ。大都会NYで味わうとは思わなかった厳かさだった。

 セントパトリックを出て、さらに北に。セントラルパークを少し歩いた。リスがいる。いるとは聞いていたが、結構珍しいのだろう…と思っていたら、そこいらじゅうにいる。狂犬病を持っていることがあるそうなので近づきはしないが、歌にもあるとおり、リスはかわいい。しばし、夢中になって目で追ってしまった。

 街を歩いていると、パトカーのサイレンをよく聞く。NYの街にパトカーのサイレンはよく似合う。格好いい。でも、パトカーや消防車は特にそうなのだが、NYのドライバーはかなりクラクションを多用する。ちょっと先がつまっているだけで、バッバーッと鳴らす。これは格好よくない。
 NYの街は禁煙が進んでいるらしく、多くの建物、飲食店で完全に禁煙だそうだ。だがその代わり、外で吸っている人はよく見る。日本では圧倒的に男性の比率が高い歩きタバコだが、NYでは女性も普通にやっている。男性も女性も、あまりタバコの吸い方がサマになっていない。ちょっとイメージと違う。NYではタバコはダンディズムの小道具にはならない。
 逆に彼らは帽子がよく似合う。ダブルのコート(トレンチコート)に帽子をかぶったビジネスマン(という言い方は英語的ではないのだが…)たちを普通に見かける。この組み合わせを格好よく着こなせる日本人はほとんどいないが、NYの白人黒人は結構気軽に着こなしている。格好いい。ベースボールキャップをかぶっている人もよく見た。これも似合っている。
 また、ヒゲも同様。あごヒゲ、くちヒゲ、もみあげ、似合っている人の多いこと。ヒゲを蓄えた警察官なんかも格好よかった。
 東京でもそうだが、NYでも黒の皮のジャケットが流行っているようだ。これは日米ともに格好いい。
 NYの階段は急だ。彼らの足が総じて長いからだろう…とは言っても、2メートル以上の人がごろごろいるわけではなくて、180センチから190センチの人が少なくないだけ。170代の人もざらにいる。一般人の体格なら、日本もそこまで負けていない。
 NYは暗い。もとい、無駄に明るくない。セントパトリックはもちろんだが、新しくできたグランドセントラルステーションの中も、街の灯りも、薄暗い。そして、これがまた良い。ただ、明るくあるべき場所(地下鉄とかトイレとか)はきっちりと明るい。良いことだ。
 NYの地下鉄はメトロカードが便利。一日乗車券が4ドルだ。でも、読取機の性能がよくないのか、通し方にコツがいる。日本の自動改札ほど乱暴には入れられない。

 そんなNYへの感想をひとつづつ抱いていると、今晩のお食事を食べるパスタ屋さんへ。ぼくはちゃっかり正之先生の隣の席をゲット。ハイネケンで乾杯して、山盛り(といってもNYではレギュラーサイズ)のパスタを食べる。おいしい!
 途中、何度か店員が感想を聞きにくる。「Good」というと「OK.Enjoy」といって帰っていく。正之先生いわく、
「もしまずいっていったら、じゃあ作り直す、っていって、もう一回持ってくるんだ。」
とのこと。さらに先生の言葉を付け加えると、
「やったことはないけど」
だって、おいしいですものね。

 食後、エンパイアステイトビルまで歩く。ちょっと距離があったが、食後の運動にはよかったかもしれない。
10ドル払って屋上へ上る。セキュリティチェックが厳しくて、パスポートの提示が必要かもしれないといわれていたが、X線と金属探知ゲートだけ。まぁそれでも十分厳戒態勢だ。
 屋上から見た夜景には、しばし絶句。次に出る言葉は「うわぁー」。
 すごい。全面の大夜景。これはすごい。迫力と説得力が違う。なるほど100万ドルの夜景とはよく言ったものだ。函館なんてお呼びじゃない。
 クライスラーのビルが見事にライトアップされている。格好良い。

 NYって街は、どうやらどうしようもなく格好いいらしい。


 初日に持ったNYの感想をまとめたら、少し長くなってしまいました。まぁ前のUPからちょっと日にちが空いてしまったし。

- 2002.12.15 -

 
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